英検一級ってぶっちゃけ取るメリットあるの?経験者の本音を教えます

英検一級のテストって結構難しく、やはりそれなりに勉強をしないと簡単に取得できるものではないよね。

「英検一級を取得するために勉強をするのはいいけど、多くの時間を勉強に費やして英検を取得したとしてメリットはあるのかな〜?」と考える方は多いでしょう。

英検一級取得のメリットは、人それぞれの置かれている立場、年齢などによって大きく変わると思います。

英検一級取得に向かって勉強をしようと考えている大学生、社会人のみなさん、英検一級を取得しようと考えているその動機、大丈夫ですか?もしかしたら、とんでもなく無駄なことかもしれませんよ。



私が英検一級を取得した理由

私は予備校時代に英検準1級と英検1級を同時に(同じ日に)受験しました。その際、英検準一級だけに合格し、一級は不合格となりました。

なぜ、私が予備校時代に一級と準一級を同時に受けたかと言うと、単純に父親から「受けろ」と言われたからです。

ぶっちゃけ私は帰国子女です。中学・高校をアメリカで過ごしました。高校を卒業したあと、日本に帰国して予備校に通いながら受験勉強をしていました。その時に英検を受験したのです。

父親が「英検を受けろ」と言ったのは、日本に帰国して英語を忘れないうちに英検1級を取っておいたら、就職にも有利になる、という気持ちからだったのでしょう。しかし、一級は不合格となってしまいました。

その後、大学時代は部活とバイトで忙しく、英検1級取得なんてまったく考えていませんでした。社会人1年生の時に、自分の英語レベルの腕試しとリベンジと思って英検1級を取得しただけで、特に英検1級を取得して何をしたいのか、というような明確な目標は持っていませんでした。

ズバリ、英検一級を持っていてメリットはあったのか?

私自身、英検一級を持っていてメリットがあったと感じたことはありません。私の場合は、英検一級以前に、帰国子女だったので、その経歴が評価されることのほうが多かったと思います。

就職した際に人事の人から聞いた話では「英検一級を持っていた応募者もいたけど、やっぱり現地の英語を知っている人のほうが強いからね〜」でした。つまり「英検一級=使える英語」ではないようです。

でも、これは私の場合です。実は周りに英検一級を持っていて良かった、持っていたら良かった、という人はいます。例えば、私の友人は大手の航空会社に就職をしましたが、その際の受験資格が英検2級以上だったそうです。

求人に公表はしていなくても、英検一級を大きな判断基準にしている企業も多いと思います。同じ大学を同じような成績で卒業した似通った二人のうち一人は英検一級を取得していて、もう一人は英検二級を取得していたとします。この二人のうち、どちらを採用しようか?となった場合には、確実に英検一級を取得している方を採用する企業が多いのではないでしょうか。

また、私の父親は英検準一級と英検一級を持っていますが、英検一級を取得したのは退職してからで、これはもう趣味の範囲ですね。ただ、父親が英検準一級を取得した理由は海外赴任でした。

私の父親は当時勤めていた会社がアメリカに支局を出すといったときに、海外赴任の希望を出したそうです。その時の赴任の条件が「英検準一級以上を持っていること」だったのです。その時に英検準一級を取得したようです。

しかし、その時父親の海外赴任希望は叶えられませんでした。理由は英検一級に合格した別の社員がいたからです。

めでたく、2回目の海外赴任応募には、父親の希望は叶えられましたが、父親がもっと早く英検一級を取得していれば、彼の海外赴任の希望はもっと早く叶えられていたことでしょうね。

ようするに、私自身は英検一級が役に立ったとまったく感じてないのですが、私の周辺では英検一級持っていてよかった、持っていればよかったと考えている人がいることは事実です。

キャリアに生かしたいならTOEICやTOEFL?

英検よりもTOEICやTOEFLを受験したほうがメリットがあるのでは?と考える人も多いと思います。正直、英検もTOEICもTOEFLも明確なメリットが見えていないのであれば、受験する必要はないと私は思っています。

例えば、海外留学をしたい、海外の大学院に進学したい、と考えているのであればTOEFLを受験したほうが良いでしょう。

また、人事評価に英検が採用されている、海外赴任する際には英検1級が必ず必要である、昇給試験の際に英検1級を持っていると試験が免除になる、ということであれば英検を受験しましょう。

TOEICも同じです。

すべて自分の将来を描く上で、英検が必要なのであれば英検、TOEFLが必要なのであればTOEFL、TOEICが必要なのであればTOEICを受験しましょう。

もしかしたら、あなたに必要なのは英検でもTOEFLでもTOEICでもなく、通訳案内士の資格なのかもしれません。

「なんか、このご時世、いつ会社をクビになるかわからないし、とりあえず英検1級でも取得しておこうかな」、と考えているのであれば、受験しないほうがいいです。

「だって、転職するときに英検一級が役に立ちそうじゃん?」という反論も聞こえてきそうですが、私は3回ほど転職してますけど、まったく役に立ちませんでした。

転職する際に転職先の企業が重視するのは資格試験よりも、何をやってきたかだからです。

例えば、英検一級を持っていながらも日本でしか営業をしたことのない方と、英検一級は持っていないものの海外で営業の仕事をしてきた方が、「外国企業との交渉を行う」「国際営業部の管理職」といった求人に応募した場合、採用されるのは、おそらく英検一級を取得していなくても海外での営業経験がある方になるでしょう。

ですので、社会人になってから「なんでもいいから、なんか資格取ろうかな〜」と思って、とりあえず英検一級を取得するのはなんのメリットもありません。

まとめ

  1. 社会人になってから英検一級を取得してもほとんどメリットはない。
  2. 英検一級の明確なメリットが見えているのであれば、受験しよう。
  3. TOEIC、TOEFL、英検のどれを受験しようか迷っているのであれば、明確に自分の将来に役にたつものを受験しよう。
  4. 「なんか資格が欲しいから、とりあえず英検一級」という考え方は捨てましょう。

ということで、「英検」という言葉に飛びつく前に、自分の将来像を描いてみて自分にとって英検が必要なのかどうかを考えてみてはいかがでしょうか?