こんにちは!世界にはほんとに様々な国がありますよね。
その中でも一際異彩を放つ国として、インドを挙げる人は多いと思います。
僕もずっと「どんな国なんだろう?」と思ってました。
そして今年の夏、インドに1ヶ月半ほど滞在してきました。やっぱり、色んな意味でスゴイ国でした(笑)
今回は、そんな僕がインドで驚いた話を1つ紹介したいと思います!
タクシーでデリーからハリドワールヘ!
あれは、インドに着いて1週間ほどたったころでした。本場のカレーを食べ、ラッシーを飲み、インドの象徴であるタージ・マハルを訪れた僕は、すっかりインドに魅了されていました。
その日の夕方、デリーから北へ約400kmに位置するハリドワールという都市へ向かうため、僕は手配してもらったタクシーに乗り込みました。
はじめの2時間ほどは、運転手と話したり、外の景色をぼーっと眺めていました。
しかしいつの間にか眠っており、気づくと高速道路のパーキングエリアに着いていました。
「ここで30分休憩しよう。中にレストランがある。何か食ってきたらどうだ?」
運転手はそう言うと、車を降りてタバコを吸い始めました。
辺りはすっかり暗く、時計を見ると時刻は7時半過ぎ。
腹が減っていた僕は、まっすぐにレストランに入り、そしてカレーとナンを食べました。
一寸先はまさに暗闇!?
パーキングを出て、再び高速道路(とはいっても日本のものと比べると陥没が多く、道幅も所々急に狭くなる )を走り始めて10分ほどたったころでした。
後部座席でウトウトしていた僕は、ふと顔を上げてぼんやりと窓の外を見てみると、
「真っ暗だなぁ・・・」
「当たり前か。もう夜の8時を過ぎてるもんなぁ・・・」
「・・・・・・」
時間にして5秒ほど、頭の中でいくつかの情報がゆっくりと浮かび上がってきました。
夜8時・・真っ暗・・道路沿い・・車・・高速道路・・真っ暗・・・・ん?
その言葉たちが何度か出会った瞬間、僕はある違和感を感じ、眼をパッと見開きました。
すぐさま助手席の背もたれから身を乗り出し前方を見ると、衝撃的な光景が広がっていました。
50メートル先から全くの暗闇だったんです!
道路の白線や路肩すらもはっきりと見えないなか、車は時速80キロで走っていました。
「な、何も見えないじゃん!! 危なすぎるでしょ!!」
眠気は一瞬で吹き飛び、僕は手に汗をかき始めました。
街灯なんかいらない!?
そして、前方をかじりつくように見ていると、あることに気づきました。
「 街 灯 が な い ! ! 」
僕は焦って運転手に聞きました。
僕「ねぇ、道暗すぎない!?なんで街灯ないの?? 」
すると運転手はこう答えました。
運「他の車のライトで照らされてるから問題ないよ。ほら、前の車のテールランプ見えるでしょ。あれ追えばいいだけだから 」
200メートルほど先に、小さな赤いテールランプがぼんやりと見えていました。
僕「いやいや。おかしいでしょ。じゃあもしあの車がいなかったらどうするの??」
運「だいたい道覚えてるから大丈夫」
僕(あぁ、この先絶対寝れねーわ・・・)
僕は死の恐怖を感じました。
暗さに加えてさらに僕を怖がらせたのが、道路の陥没でした。スーっと走ってると思っていると、急にガクンッ!と衝撃が来るんです。
時々、ほんとに事故ったか?と思うほど車が大きく揺れることがあり、何度も心臓が縮みあがりました。
しかもこの運転手がかなりのくせ者でした。車の運転が好きらしく、やたらと速度を上げたり、前の車を抜かしたりするんです。
僕はそのテクニックもろもろより、「おれは運転が上手いんだぜ」という過信に恐怖しました。そういう人に限って、事故ったりするんですよね。
暗さ、陥没、過信のトリプルパンチで、僕の精神はヘロヘロになりました。
そんな地獄のスリルドライブを2時間ほど味わい、げっそりしながらも僕はなんとか目的地に着きました。
おわりに
後日談ですが、知り合いのインド人にこの話をしました。
すると、本当は「街灯はある」そうなんです。ただし頻繁に停電するため、ライトが点いててもついてなくてもみんなあまり気にせず走るそうなんです。
なので、僕はちょうど停電の時に走っていたみたいです。
実はインドでは電力の供給が拡大する需要に追いついておらず、深刻な電力不足が国民の生活にも影響を与えていという現状があります。
そういう意味では、日本は本当に恵まれていますよね。電力って本当に大事だなと改めて考えさせられた体験でした。