友人から、「絶対見てほしい映画がある!」と言われ、紹介されたのがこの「ギフテッド」という映画。
英語では、とびぬけた才能のある人のことを「ギフテッド」と呼ぶのですが、「天才児の子どもの映画かぁ。どんな映画なんだろう?でも、きっと映画好きの友人のおススメだから、良い映画なんだろうなぁ。」とワクワクして見出したのですが、涙が止まらないほどの感動モノでした。
いろんな人々がまだ幼いメアリーを思うからこその対立や、家族の価値観の違い。そして、そんな大人たちに翻弄される天才児でありながらもあどけなさの残るメアリーの葛藤に、号泣しっぱなしでした。
今回はそんな映画「ギフテッド」の感想とあらすじを紹介します。
あらすじ
天才的な数学の能力を持った7歳の少女メアリー。彼女の母はメアリーが幼いころに亡くなり、叔父のフランクが彼女を引き取り、2人で生活をすることに。
メアリーが学校に行き始めると、彼女の数学的才能に気付いたフランクの母親、エブリンが現れ、メアリーに英才教育を受けさせようと、メアリーとフランクを引き離そうとし、フランクと対立していきます。
普通の生活を求めながらも、メアリーの才能を伸ばすべきなのかと葛藤するフランクと、フランクとの穏やかな生活を求めるメアリーの切なくも心温まるストーリーです。
ギフテッドを観た感想
7歳という生意気盛りなメアリーと叔父さんのフランクの関係がとってもステキ。叔父さんと姪っ子という関係なのですが、お互いを名前で呼び合ったり、ふざけあったりと、「本当の父親と子どものように、心から信頼しあっているんだなぁ。」と感じました。
そして男の人に育てられたメアリーのワイルドさや、ちょっと悪い言葉を使ってしまったり、行動が男勝りなのに、子どもっぽさもある姿がかなりかわいいんです。(笑)
そして私が一番好きなシーンは、メアリーとフランクが夕日の中で、人生や神様について話すシーン。
メアリーの「神様っているのかな?」という問いにフランクは「さあどおかな?」といった感じで答えていくのですが、オレンジの夕日に照らされた2人のシルエットがとっても美しく、真剣な話をしているのに、フランクによじ登りながら話すメアリーのかわいらしさにキュンとしました。(笑)
子どもにとって何が正しいのかを考えさせられる
この映画の中では、メアリーに英才教育を受けさせたいフランクの母親エブリンと、今まで通りの生活を続けたいと願うフランクが対立するのですが、「う~ん。どちらの意見も正しいんだよねぇ。どうしたらいいの。」と思ってしまいました。
メアリーの気持ちを考えると、フランクと一緒に普通の7歳の女の子として暮らしたほうが幸せなのかもしれないけれど、将来的なことを考えると、英才教育を受けたほうが、メアリーのためになる。どちらの意見も間違っていないからこその決断の難しさを感じました。
多くの映画では、敵と味方がはっきりしていて、正義と悪があるのですが、この映画では、だれも悪い人はいないんです。だからこそ、映画を見終わった後も、とっても考えさせられる映画でした。
メアリー役のマッケナ・グレイスのキュートかつ高い演技力に脱帽
天才児であるがゆえにクラスになじめなかったり、同年代の子どもたちを見下してしまう一方で、子どもらしい無邪気な一面も見せるメアリー。そんな難しい役どころを、マッケナ・グレイスは見事に演じています。
彼女のかわいらしい演技に、時に「フフフ。」と笑ってしまったり、フランクと別れて生活していかなければならないかもしれないというシーンでは、悲しさ、悔しさ、つらさなどの感情を一気に爆発させる、とっても力強い演技から、メアリーの気持ちが伝わり、私も大号泣してしまいました。
まとめ
子どもたちの中には、メアリーのようにシングルペアレントに育てられた子どもや、親のいない孤児、そして、よりよい教育を受けるために親元を離れて生活する子など、いろんな状況に置かれた子どもたちがいます。
そんな子どもたちの幸せを大人は本当に考えてあげられているのか、何が子ども達にとって正しいことなのか。そんなことを考えさせられる映画でした。