海外での生活。不便なことや戸惑うことなど、たくさんありますよね。
その中でも、毎日の生活には欠かせない「食」に関することって、スルーできないポイントだと思います。
アメリカに移住して9年。移住当初は、グロッサリーストアでの買い物、日本とは違うアメリカの食材や調理器具、キッチン、すべてのことが新しくて、自分なりのお料理ライフを確立するのに試行錯誤でした。
そんなアメリカ在住&主婦歴9年の私が、実際に感じたフラストレーションや失敗談を通して、アメリカでのお料理ライフに飛び込むにあたって知っておきたいポイントを紹介したいと思います。
まずはアメリカのキッチンに慣れる
アメリカのキッチンは、日本のキッチンと比べると広いし、シンクやカウンターなども高いので、まずはアメリカのキッチンに慣れるのに時間がかかりました。
アメリカのキッチンには、食洗器や冷蔵庫、オーブンが備え付けになっていますが、それもいちいちアメリカサイズです。
冷蔵庫に関しては、グロッサリーストアで売っているものもアメリカサイズなので、冷蔵庫が大きいのも納得です。
ただ、アメリカ人に比べて小柄な日本人にとっては、アメリカサイズのグロッサリーを運んだり、冷蔵庫から出し入れするだけでも、結構な重労働だったりします。
最初の頃は、日本サイズの感覚から抜け出せなくて、オーブン料理をしても、大きなオーブンに料理が寂しくポツン。。。で、電気代がもったいないんじゃ?という感じでした。
それから、アメリカのキッチンは換気口があっても、実は外につながっていない場合がたくさんあります。換気口に吸い込まれた空気は、結局また家の中に戻ってくるという、謎な構造になっています。
でも、日本人のようにヘビークッカーじゃないアメリカ人の家庭では、そんなに問題になるポイントではないようです。
そのことを知らなかった移住当初、サバの塩焼きが食べたいなと思って、近所の韓国系グロッサリーストアでサバを買ってフライパンで焼いたら、次の日まで家中が魚臭くて大変でした。
そんな感じで、まずはアメリカのキッチンの作りを知って、身体と感覚を合わせていくステップが必要です。
単位の違いにも慣れる
レシピでよく見かける「1カップ」。アメリカに来てしばらくの間、何かがおかしいなと思っていたら、アメリカのカップは日本のカップより少し多きめということが分かって納得!!
それから、アメリカでは重さに関してはポンドやオンス、温度に関しては華氏(℉)を使うので、これも慣れるまではちょっとややこしかったりします。
グロッサリーストアでも野菜や果物は重さ売りなので、慣れるまでは「これって結局何ドルなんだろう。。」と恐る恐るレジに並ぶこともありました。
料理中も、「えーと、6オンスって何グラムだったっけ?」「350℃って何℉だったっけ?」とかっていうことがしょっちゅうあったありするので、冷蔵庫に換算表を貼ってすぐに見れるようにしてあります。
日本の味を再現するには
「アメリカでも和食を作ってるの?」なんて聞かれたりしますが、もちろん作ります!日本の味が恋しくなりますから!和食だけじゃなくて、日本風洋食の味も恋しくなります。
私が住んでいるバージニア州には、残念ながら日本のスーパーマーケットはないのですが、韓国系のグロッサリーストアがいくつかあるので、そこでだいたいの食材をそろえることが出来ます。
基本的な調味料もほとんど揃えることができるんですが、選択肢が少ないし、ないものもあります。
なので、日本に一時帰国したときには、アメリカにはない調味料を大量購入&お持ち帰りするのは移住組のマストです。中には、味噌やみりんなどの調味料を手作りしているつわものもいます。
もちろん日本のように美味しいお惣菜もないし、レトルトや冷凍食品の種類も限られているので、恋しい日本の味を再現するには、ほぼすべてを自分で作るしかありません。
日本人同士でレシピや情報を交換をしながら、いかに「あの味」を再現できるか、日夜あくなき挑戦をしているので、アメリカ在住の日本人妻はみんなお料理上手です。
私も、日本にいた頃はそれほど料理好きではなかったのですが、日本の「あの味」恋しさに、レシピ研究をかさね、かなり料理の腕が上がったように思います。
アメリカのレシピにも挑戦
和食はもちろんですが、アメリカに住んでいたら、やっぱりアメリカのレシピにもチャレンジしたいところですよね。
アメリカのレシピ本には、日本人の私たちには馴染みのない料理もいっぱいあります。
中でも、スイートポテトのうえにマシュマロを乗せて焼く、スイートポテトキャセロールという「デザートだろ!!」とつっこみたくなるような料理にはびっくりしました。
また、バターや砂糖の量にぎょっとするレシピもたくさんあります。
なのでレシピ本を見るより、ホームパーティーなどで食べた、お料理上手な人の美味しかった料理のレシピを聞いたほうが有効です。
慣れてきたら自分流のアレンジや隠し味を使ってみると、逆にアメリか人から、レシピを聞かれることもあります。
アメリカ人の味付けっておおざっぱなので、日本人の繊細な味付けや料理にかけるひと手間などを上手くアメリカの料理にも応用することで、アメリカの料理をさらに美味しくすることができると思います。
まとめ
- アメリアのキッチン事情や、単位の違いに慣れる
- 日本の味を再現するには、一時帰国中の調味料調達や情報交換、レシピ研究をおこたらずに
- アメリカのレシピも、日本人流のアレンジで一段とおいしくなる
日本人の私たちがアメリカで食べたい物を食べるには、あれこれと制限があったり手間がかかったりで、フラストレーション満載ですが、その分、食べたかった味にたどり着けた時の感動や感謝はひとしおですよ!