「危ない」という言葉を使う時、そこには色々な状況があると思います。
例えば「危ない」行動、「危ない」物、「危ない」容体について話をする時。あるいは「危ない」から注意を呼びかける時。
日本語ではどれも同じ「危ない」ですが、英語には、「危ない」に関する表現がたくさんあって、状況によって使う表現が変わってくるので、日本人にとっては感覚的につかみにくいところもあるかもしれません。
私自身、アメリカで生活を始めて10年になるのですが、「危ない」に関する微妙なニュアンスの違いがしっくりくるまでに、やっぱり時間がかかりました。
そんな「危ない」に関する英語の多様な表現方法を状況別に紹介していきたいと思います。
Dangerous
日本人にとって1番馴染みがある「危ない」が、Dangerousなんじゃないかと思います。
辞書には、(人・動物・物・事が)危険な、(行動が)危険を引き起こすとと載っていて、基本的にはどんな状況で使っても間違いがない表現だと思います。
どの表現を使うか迷うような状況でも、Dangerousを使っておけば、外すことはないと思います。
使い方としては、
というような感じです。
Risky
Riskyは、危険な、冒険的なという意味で、ある行動を起こす場合に、危険な状況に陥る可能性をともなう時に使います。
義理の弟が田舎にペンションを買おうとした時に、
と、旦那が言っていました。
あるいは、白いTシャツでトマトソーススパゲティーを食べる子供を見て、
と、ママ友同士で苦笑いをしたこともあります。
このような感じで、悪い結果が待っているに違いない。。。というような時に使える表現だと思います。
HarmfulとHazardous
危険な物や有害な物について話をする時は、HarmfulやHazardousを使うことが多いと思います。
Harmfulは、
という感じで使います。
”Hazardous”は、日常会話よりもニュースなどで耳にすることが多いように感じます。
またキャンプサイトに行くと“Biological Hazard”(生物学的危機)といって、有害な動物や虫が貼りだされてあったり、子供のおもちゃなどに“Choking Hazard”(窒息の危険性)という警告のサインがついているのをよく目にします。
アメリカの説明書には”Hazard”のサインがたくさん出てきます。よく読むと、「えーこんな警告必要ないんじゃない??」って思うものもありますが、「訴訟大国」ならではなんですかね。
Critical
RPGなどで「クリティカルヒット」という表現を耳にしたことがありますが、辞書には重大な、危機的なという意味で載っています。
昨今、色々な事件が起きて、世相が乱れているせいか、
“This is the critical moment!!” などという声を、メディアでも日常会話でもよく聞くように思います。
また私もそういう年齢に近づいてきたからなのか、ミッドライフクライシスを克服した人たちが、”I had a critilcal moment.”などと言っているのもよく耳にします。
そのうち、私の人生にもCriticalな瞬間がやってくるのかと思うと、少しドキドキします。
Watch out!
「危ない!!」「気をつけて!!」と、注意を呼びかける時には、この”Watch out!!’を使います。
また自分が相手の近くを通る時には、”Behind you.”(後ろに気をつけて!)などと言ったりもします。
アメリカに来てまだ間もないころ、散歩道を歩いていると、バイクに乗った人が何か言いながら通り過ぎていくんですが、何を言っているのか聞き取れませんでした。
しばらくして、”On your left.’(左に気をつけて。)と言っているのだと分かり、「英語ではそんな表現をするんだぁ。」と感心したものです。
まとめ
- どんな「危ない」状況でもほぼカバーすることができる、Dangerous
- 悪い結果になる危険性がある時の表現、Risky
- 危険な物、有害な物について表現する時は、Harmful/Hazardous
- 危機的な容体や状況をあらわす、Critical
- 注意を呼びかける時には、Watch out!!
他にもたくさん「危ない」に関する単語や表現がありますが、今回ここに紹介した表現を使い分けることができるようになるだけでも、表現できるニュアンスの幅がぐっと広がることと思いますよ。