韓国の食生活はどんな感じ?現地で味わった韓国料理の特徴がスゴかった

日本でも韓国料理はとても人気ですよね。

韓国に滞在するまで、韓国に対する知識がゼロに等しかった私は、もちろん韓国料理も口にしたことがありませんでした。

それが突如、本場で食事をすることになり、韓国料理の特徴や奥深さを目の当たりにすることになったのです。

今回は韓国の食生活をご紹介します!



韓国料理の洗礼!

当時の韓国には路上に屋台がたくさんあり、またレストランというより、食堂といった方がいい雰囲気のカジュアルな食べ物屋さんが多くありました。

初めてお店に入った日、言葉が分からなかったので、メニューの写真を見て決めようと眺めていましたのですが、気になることが。

「全体的に食べ物が赤いな。」

この赤さは何から来るのだろう、と思いつつ、韓国といえばキムチでしょう!と、キムチチゲを注文しました。

間もなく、たくさんの小皿に少しずつおかずがのったパンチャンがずらっとテーブルに並んだことにも「これ全部タダなの!?」と驚きましたが、石焼きの器の中で、グツグツと煮立ったキムチチゲにはさらにびっくり。

赤い液体がボコボコと泡を立てて目の前に置かれた時には、ちょっとした地獄絵図のような気さえしました。

おそるおそるスプーンですすってみた最初の印象は、

「熱い!そして、辛い!」

石焼きゆえに、ちっとも冷めない液体と、赤い色の原因である唐辛子のダブルパンチで私は激しくむせました。

頭の毛穴が一気に開いて汗が吹き出るは、辛味がいつまでも喉元に残って咳が止まらないはで、私は初めての韓国料理に文字通り撃沈したのでした。

その後分かったのは、実は自分が唐辛子に弱い、ということです。

日本の「食べるラー油」も咳き込んで食べられなかったので、一概に韓国料理がダメなわけでないのですが、そうは言ってもこんなに熱くて辛いものを、平気な顔で日々食べている韓国人は、やっぱり情熱的になるよな、と納得した食文化でした。

韓国料理の救世主!ソルロンタン

さて、汗ダラダラ咳ゴホゴホの洗礼を受け、韓国の辛いものに恐怖を覚えた私は、辛くない食べ物を探すようになりました。

そこで、見つけたのが「ソルロンタン」です。

そうめんのような白くて細い麺が、乳白色のスープに入っています。

あとで調べてみると、スープは牛の肉や骨を長時間煮込んだ、手の込んだスープだそうです。

そのほか、お決まりのキムチのカクテギ(大根の辛いもの)と、ご飯がついてきました。

衝撃的な辛さから一転、味はシンプルでむしろ「無味?」と感じるくらいのソルロンタン。

家の近くにソルロンタン専門店があるところをみると、辛いもの好きの韓国人も、たまにはこのような優しい味を求めるのか、となぜか安心したのを覚えています。

私は最初、ソルロンタンのシステムが分からずに、

「もう少し塩味を足したい…。」

思いながら、麺とスープをすすり、食べ終わったあと、キムチとご飯をむしゃむしゃと食べていました。

のちに知ったことですが、ソルロンタンのいいところは、自分で味が調整できるところです。

各テーブルに壺のようなものが置いてあり、その中には塩が入っていました。

その塩を好きなだけ自分のスープに入れて食べるもののようでした。

単品で食べていた白いご飯もソルロンタンのスープの中に入れて、おじやのような感じで食べるのが主流と知りました。

その方法を知った後のソルロンタンは、とても美味しくて、ホッとできて、すっかりファンになったのでした。

焼肉の代表、サムギョプサル!

韓国料理を代表するものの一つに「焼肉」があります。

その中でも、豚のバラ肉を使った「サムギョプサル」は有名です。

私もその噂を聞きつけて、早速焼肉店に行きました。

サムギョプサルを注文してしばらくすると、目の前に置かれた鉄板にどんっと肉の塊が乗せられました。

それを、店員さんがはさみでチョキチョキ切っていくのが珍しくて、しばし凝視。

その後、結構強火でジュージュー焼かれる肉を、店員さんがつきっきりで裏返し、私たちのお皿に次々に乗せていきます。

肉の塊を一気に焼くので、出来上がりの時間も当然同じ。

正直言って、食べるスピードが追いつかない!

日本の焼肉のように、食べる分だけ少しずつ焼くのではないところもカルチャーショックでした。

はさみで小さく切られた肉をサンチュと呼ばれる葉野菜に巻いて、ごま油や味噌で食べます。

私は、小皿に生のニンニクのスライスが大量に盛られていることに気付いていました。

てっきり肉と一緒に焼くものだと思っていましたが、店員さんはせっせと肉を焼くだけで、ニンニクは放置。「ニンニクだけは個人のペースで焼けるのかな。」と不思議に感じていたのです。

その後、韓国の人と一緒にサムギョプサルを食べた時に知ったのですが、現地の人は、肉と一緒に生のニンニクのスライスを巻いて食べるのでした。

私はそれにも驚きで、ますます韓国人の熱い心というのか、気性の荒さというのか、国民性に納得せざるを得ませんでした。

ちなみに、韓国人の同僚と毎日熱い、辛い、生ニンニクを食べ続けていた主人は、2回も急性胃腸炎に見舞われ、緊急病院に担ぎ込まれていました。

やはり食文化というのは積み重ねであって、一朝一夕では慣れないということを学んだのでした。

あとがき

韓国では「アン メプケ へジュセヨ。(辛くしないでください)」という一言を連発していました。

けれど、辛味を入れないと、普通の味噌汁だったりして、だんだんとそれも味気なく感じてくるから不思議です。

帰る頃には、刺激的な韓国料理に慣れてきたのか、ソルロンタンに入れる塩も量が増える、増える!

シンプルな麺でさえ、血圧が上がりそうでした。

今となっては栄養満点、元気が出る韓国料理を食べに行くのが楽しみです。