ニュージーランドと言えば何を思い浮かべるでしょうか?羊や鳥、自然を生かしたアクティビティなどがあるとは思いますが、結構言われるのが「ニュージーランドの英語は訛っている」ということ。
実際私も、ワーホリに行く前によくアメリカに行っている親戚のおばさまから、「ニュージーランドの英語は訛ってるからよくないんじゃない?」といったニュアンスの助言をされました(苦笑)
私はあまり気にしませんでしたが、海外経験のある人は気にする人も多いです。
そこで今回は、ニュージーランドの英語は本当に訛っているのか?訛りがうつってしまうのか?などについてご紹介します。
ニュージーランドでは母音が混ざる!Kiwi英語
なぜ、ニュージーランドは訛っているといわれるのかというと、ニュージーランドの英語をKiwi(キウィ)英語とよく言うのですが、母音の音(特にa,e,i)がごちゃまぜになって聞こえるために訛っているといわれるのだと思います。
代表的なものだと”today”は、普通“トゥデイ”と発音しますが、Kiwi英語になると“トゥダイ”に近い発音になります。
私の通っていた語学学校には生粋のキウィの先生がいて、最初にその先生の授業を受けたときに、とても独特なしゃべり方をするなと思った記憶があります。
その先生はよく「a」(エー、エイ)の発音が(アー)に近い発音でしゃべっていました。私は、滞在してしばらく経っていてある程度聞慣れていたのでそこまで苦労はしなかったですが、まだ学校に入学したばかりの子たちは理解するのに四苦八苦していました。
先生の英語は理解できていた私でしたが働いていたレストランで一つ失敗談はあります(笑)
一組のカップルが来店して奥の席へ通してメニューを渡した後に、そのレストランではタップウォーター(通常の水)とスパークリングウォーターを用意していたので、水の種類はどっちがいいかいつものように尋ねたときでした。
彼女が「ラメン、プリーズ」と言ってきました。
私の頭ははてなになっていたので、2回ぐらい聞き直したのですが全然わからず、そのやり取りを見ていた彼が「レモンのことだよ」と教えてくれました。
その彼女は水の中にレモンを入れたかったようで、彼に言われてやっとわかった私は彼女にごめんなさいと謝りながらレモンを持っていきました。
私が日本人だということをカップルは知っていたので怒られることはなかったですが、何回も聞き直してわからない顔をしてしまったので申し訳なかったなと思いました。
多民族国家のニュージーランドはなまりが豊富?
ニュージーランドに住んでみてわかったことですが、経済の中心地であるオークランドは特にアメリカに匹敵するほど多くの民族、人種が集まっています。
中国人や韓国人は独自のネットワークを築いていたり、密集している地域もあります。また、インド系やアラブなどの中東地域出身者も多いですし、ヨーロッパ系のような白人もいます。
日本人もニュージーランドの人口比率での割合としては少ないそうですが、観光客や修学旅行生も頻繁に見かけていたので、意外と多いなという印象でした。
なので、ニュージーランドの中ではいろんな訛りの英語が聞こえてきます。日本語訛り、中国語訛り、インド語訛り、ヨーロッパ訛りなどなど、逆に純粋なイギリス英語やKiwi英語を聞く方が少ないかもしれません。
話す相手のバックグラウンドも多彩ですし、例えイギリス人やニュージーランド人と自分が話す場合でも、相手は自分のことを日本人だとわかっていますから、伝わるようにしゃべってくれます。ですから、ニュージーランドに来たからといって、Kiwi訛りになることはほとんどないと言えると思います。
小さい時に親の仕事の都合で赴任したりニュージーランドで生まれた日本人はKiwi英語ですが、日本語が母語として成立している高校生以上の日本人が完璧にKiwi英語になることはありません。
語学学校ではイギリス出身の先生が大半でしたが、アメリカ人も先生もいれば上に書いたような生粋のKiwiの先生もいたので、現地で英語を習う分にも様々な英語を聞ける環境で、Kiwi英語に染まることはないと思います。
私が1年NZで過ごした結果
1年実際にNZで過ごした私の実感は、Kiwi英語は聞き取れるけれどしゃべることはできないということです。
日本人にとって聞き慣れているのはアメリカ英語ですし、中学から(今は小学生から)最低6年間は習っているので、ある程度の土台が出来上がっています。私も多分に漏れず、ずっと日本で英語を習っていて、NZには1年のみの滞在なので、その土台が崩れることはありませんでした。
ただ、日常的に入ってくる英語はイギリス英語でしたし、レストランにはKiwiのお客さんが多かったので、Kiwi英語もよく耳にしていましたから、発音の違いは理解できます。
しかし、自分が英語をしゃべる立場になると、どうやっても日本語訛りはありますし、特にKiwi英語でなくても相手はわかってくれますから、今まで発音していた通りでしゃべっても、不自由なことはなかったです。
通っていた語学学校にアメリカ人の先生がいて、彼女は授業ではイギリス英語を意図的に使っていると言っていました。彼女に一度、英語の違いについて質問したことがあります。彼女は、それぞれの違いはわかるけれど、訛っているとかあの英語はおかしいと思ったことはないと言っていました。
ただ違うだけだから、意味が分からなかったら聞けばいいし、理解できるから大丈夫だそうです。
まとめ
いかがでしたか?
Kiwi英語は確かに発音の違いで訛っていると感じることもありましたが、慣れるとユーモアがあってイギリスのかっちりした英語とはまた少し違うかわいらしさがあると思います。
日本でも、東京の人にとっては関西弁や博多弁がかわいく聞こえたり、愛嬌のある言葉のように聞こえたりしますよね。
それと一緒で、Kiwi英語はまさにニュージーランド人(Kiwi)の性格や人柄を表していると思います。
オーストラリアはAussie英語と言われたり、各国で少しずつ言葉のニュアンスが変わるので、旅行や留学でそれぞれの違いを発見するのもおもしろいかもしれませんね♪