中学高校と英語を勉強して、大学では英文学を専攻していたので、英語力は一般レベルプラスアルファだと思っていた私。
でも、9年前に渡米して、自分が勉強してきた英語は日常会話の中でほとんど何の役にも立たない!!という現実にショックを受けました。
それから9年間、日常会話で本当に使える英語力を身に着けるために、日々冷や汗をかきながら、英語環境に飛び込んでいます。
そんな自分自身の経験をふまえたうえで導き出した、海外生活で使える英語を勉強する「おすすめの方法」と「おすすめしない方法」を紹介していきたいと思います。
単語帳にサヨナラ
アメリカに来て、自分の英語が日常会話の中ではほとんど使い物にならない!!というピンチに直面した私がまずやろうと思ったのは、ボキャブラリーを増やすこと。ボキャブラリーが少ないから、伝えたいことが伝えられないんだと考えたんです。
テキストブックで英単語の勉強を始めました。 でも、これは時間の無駄だったと思います。
日常会話に出てくる単語って、本当にたかが知れています。高校までに覚えた単語の使いまわしでも結構なんとかなるな?というのが、9年間で得た正直な感想。
もちろん、ボキャブラリーがあるにこしたことはないんですが、テキストブックで必要ない単語を覚えるよりも、日常会話によく出てくる単語をキャッチして、ゲットしていったほうが高率がいいように思います
そして、私が実際にネイティブスピーカーと会話をしていく中で、「覚えるなら単語よりもこれだ!!」と思ったものがあります。
イディオムを制する者は会話を制す
それはイディオムです。
例えば、”out of blue”なんて最初に聞いた時には「??」でした。「青から?」「なんかブルーな気持ちなのかな?」とか想像していました。後で調べてみたところ、「突然に」という意味でした。
他にも似たような英語独特の表現をたくさん耳にしました。”a piece of cake”とか”play by ear””とか。ひとつひとつの単語は中学生レベルなので分かるし、意味もなんとなく想像できなくもないような。。。だけどやっぱり分かんない!!単語の意味は分かるだけに悔しい!!という気持ちにさせられました。
でも逆に言えば、もうすでに馴染みがある単語がほとんどなので、覚えるのはそれほど難しくありません。
たくさんのイディオムを覚えて、自分のものにしていけば、日常英会話力がぐっと充実すると思います。
シットコムは心強い味方
日常会話に必要なリスニング力をつけたいのなら、いちばんポピュラーなのが洋画や海外ドラマを見ることですよね。
自分が好きな映画やドラマを見るのがいちばんいいとは思いますが、日常生活で使える英語を身に着けたいのであれば、シットコムがおすすめだと思います。
例えば、個人的には「ゲーム・オブ・スローンズ」とか楽しいなと思いますが、内容が入り組んでいるので、英会話を勉強すること自体よりもストーリー展開に集中してしまうし、会話も日常生活からはちょっとかけ離れていますよね。アメリカ英語を勉強している私にとっては、イギリスアクセントも必要ありません。
その点、「フルハウス」や「フレンズ」などのシットコムであれば、ストーリーラインが簡単なので、英会話に集中ができるし、日常会話の中で使える表現がたくさん勉強できます。
1日ワンセンテンスをものにする
私よりも10年前にアメリカ生活での生活を始めた旦那から勧められたのが、1日ワンセンテンスを「自分のものにする」という方法。
自分が好きな映画やドラマの中に出てくるワンセンテンスをピックアップして、1日中リピートするだけ。
旦那いわく、「ありがとう」と英語で言う時、何も考えなくても自動的に”Thank you”が口をついてでてくるはず。それは”Thank you”という表現が「自分のもの」になっているからとのこと。
でも、「ここは私たちが初めて出会った忘れられない場所です」だったら、「ありがとう」のように簡単にはでてこないはずです。
文章が複雑になればなるほど、頭の中で日本語から英語に翻訳しようとしてしまいがちです。それは、その表現が「自分のもの」になっていないから。
でも、1日ワンセンテンスをリピートして自分のものにしていくことで、頭で翻訳するよりも先に、口をついて出てくるようになります。
当初は「頭の中で翻訳しない」と言われても、いまいちピンときませんでしたが、この方法を実践することで、会話中に日本語で考える必要がなくなりました。
まとめ
- 単語はおぼえない
- 覚えるならイディオム
- シットコムでリスニング力をつける
- 1日ワンセンテンスを自分のものにする
これが経験者の私がおすすめする、海外生活で使える英語の勉強法、4つのポイントです。
あとはReady or not here I come!!の精神です。準備ができていてもできていなくても、勇気をもって英語の環境にじゃんじゃん飛び込みましょう。
ドアを開ければそこには無料のネイティブスピーカーの先生たちがいっぱいです。
ただなんだから、使わない手はありません!!「すみません、小麦粉はどこですか?」「今週は雨が続くんだって?」グロッサリーで、ご近所で、理由をつくって積極的に話しかけちゃいましょう。
時にはその場で穴を掘って飛び込みたくなるような、聞き間違いや、勘違い発言なんかもありました。でも、冷や汗をかきながら学んだことこそ、絶対に忘れないというのが、私がお伝えしたい1番のポイントです。