日本語で「見失う」って結構、頻繁に使うと思いますが、意味が違うこと多いですよね。
例えば、
・私は歩くのが早すぎる彼を人混みで見失った。
・人生の目標を見失った。
・自分を見失っていた。
と、日本語では使う言葉は同じ「見失う」ですが、意味は異なりますよね。
英語で言う場合はそれぞれ、違った言い回しになります。
それでは、どのような言い回しがあるのでしょうか。
物理的に何かが見えなくなったとき
例えば、空を見上げていて飛行機が見えたとします。
飛行機がどんどん遠ざかっていって、ついにどこを飛んでいるのかわからなくなりました。
そのときに、「あ〜、飛行機見失っちゃった。」と英語で言いたいときは、
となります。
何かが物理的に見えなくなってしまったときにこのような表現を使います。
犯人などを取り逃がした際の「見失った」
よく、刑事ドラマなどを見ていると、「東京駅で容疑者を見失いました」と上司に報告したりする場面ありますよね。
この場合の「見失う」には、
を使います。
つまり、「東京駅で容疑者を見失いました」は
となります。
物理的に「見失った」事も事実なのですが、それ以上に「取り逃がした」という意味が含まれる場合にこの表現を使います。
ただ、見えなくなっただけで、容疑者がそこにいるとわかっている場合は、この表現は使いません。
例えば、「容疑者の姿は見えませんが、ゴミ箱の影に隠れています」と言う時に
とは言いません。
この場合は、
という感じになるでしょう。
「本質を見失う」と言いたい時
日本語でもあまり使わない表現かもしれません。
でも、使うことがまったくないわけではありませんよね。
例えば、「日本の大学はいかにより多くの学生を優良企業に就職させるか、ということばかり考えていて、大学教育の本質を見失っている」というような表現はしますよね。
さて、この場合の「見失う」は
を使うのが良いでしょう。
先ほどの例文を英語に訳すと、
と言うことができるでしょう。
「自分を見失う」と言いたいとき
「見失う」という言葉を使って文を作りなさい、と言われたら、おそらく「自分を見失う」という文を作る人は多いのではないでしょうか。
「自分を見失う」という表現の仕方は、英語では幾つかあると思います。
例えば、
とか、
といったりします。
直訳すると、
もう自分が誰なのかわからなくなっちゃったよとか
もう、どうしたらいいのかわからない
という意味になりますが、「自分を見失ってしまったよ」という意味でも使うことができます。
また、よく映画で、貧乏だけど心優しい主人公が大金持ちになったり、強大な力を手に入れてしまった時に、人が変わってしまって、友人に忠告されるシーンありますよね。
そんな時に、よく彼女や信頼できる友達に、
私の知ってるあなたじゃないわ。あなたはいったい誰なの?
と言われたり、
もう、あなたが誰だかわからないわ。
と言われたりします。
それぞれ「あなたは自分を見失っているわ」と訳すこともできる表現です。
1988年にトム・ハンクス主演の名作「Big」という映画が公開されました。
13歳の少年が大人になってしまう、という映画ですね。
大人の生活を送りようになった少年は、そのうち友人をないがしろにしてしまうようになります。
その時主人公に対して、友人はこんな言葉を投げかけます。
直訳すると、「お前、何様のつもりだ!」となるのでしょうけど、「自分を見失っているんじゃないよ!」と訳すこともできるでしょう。
まとめ
英語で「見失う」という場合は、シチュエーションによって表現が異なります。
- 物理的に何かが見えなくなる場合=lose sight of
- 犯人などを取り逃がした際の「見失う」 = lose
- ものごとの本質を「見失う」= missing the point
- 自分を見失う = I don’t know who I am anymore、I feel lost.