「Stick to」とはどういう意味でしょうか?
パッとこの単語を見た時の、私のイメージは「くっつく」です。
辞書的な意味は「守る」「固執する」「固守する」というものですが、おそらく私の体験からそのようなイメージになってしまったのでしょうね。
辞書的な意味では、
ルールをしっかり守りなさい
とか、
スケジュールを守りなさい
という文脈で使われています。
しかし、私が海外で生活していた頃は、ちょっと違ったイメージでこの言葉は使われていました。
それについて今回は詳しく解説していきます!
サッカーをしている時によく聞いた「stick to」
私は高校生のころ、サッカーと陸上競技をやっていました。
私の印象ではこの「Stick to」は、結構スポーツの場面で使われていたという印象が強いです。
例えば、サッカーの試合中にベンチから監督が
「Stick to it, Stick to it」と言ったりします。
この叫び声を聴くときは、私がボールをドリブルしている時が多いのですが、その意味は、「耐えろ!」とか「ボールを離すんじゃない」というような意味で使われます。
また、ディフェンスに回ったときはベンチから
という声が聞こえます。
この意味は、そいつをしっかりとマークしていろ。絶対にマークを外すんじゃないぞ!という意味になります。
陸上競技でも使われる「stick to」
陸上競技では私は主に800mの中距離をやっておりました。
レースがはじまると、
とか
とか
という声が応援席から聞こえてきます。
Looking good. Stick to it.の意味は、「いい感じだよ。その調子、その調子。」です。
Stick to him.の意味は、「そいつにぴったりとくっついていけ」です。
また、Nice split. Stick to it.こちらは少々解説が必要でしょう。
Splitというのは陸上用語でして、正しくはsplit timeの略ですね。
日本語ではラップタイムという方が多いかもしれません。
つまりSplitというのは、競技場を一周した時のラップタイムのことです。
800mは競技場を2周走りますから。
Nice splitの意味は「いいペースだよ。」というような意味です。
Nice split. Stick to it.の意味は「いいペースだよ。そのまま、そのペースを維持していけ。」ということになります。
人生論を語る時の「Stick to」
高校4年生の時の話です。
社会科の先生が体調不良で休み、代わりにちょっとお偉い先生が私たちの社会科の授業を代行することになりました。
その時の授業は結局、社会科の授業ではなく、「人生、これから色々あるから、頑張れよ」というような人生論的な話になりました。
その時、アメフト部に所属する生徒がアメフトのジャージを着て授業を受けていました。
その生徒を見つけると、その先生はその学生に声をかけました。
その時の会話の内容はこのような感じでした。
生徒:Yes.
先生:Are you on the team?
生徒:Yes.
先生:How is the practice? Is it hard?
生徒:It is very hard.
先生:Just stick to it. If you like football, just stick to it. It may change your life.
このやりとりを訳しますと、
生徒:はい
先生:チームに入っているのか?
生徒:はい
先生:練習はどうだ?きついだろう?
生徒:すごいきついです。
先生:頑張って、練習に耐えろよ。もしもアメフトが好きならば、アメフトを絶対にやめるなよ。アメフトを続けていたことが人生を変えることになるかもしれないからな。
ここで、使われた「stick to」の意味は二つありました。
最初の「stick to」は「厳しい練習を耐え抜け」という意味でした。
二つ目の「stick to」は「どんなに辛くても、諦めるな」というような意味で使われていました。
まとめ
- 辞書的な意味:守る、固執する、固守する
- サッカーの試合中:耐えろ、頑張れ、マークを外すな
- 陸上競技のレース中:その調子、前の選手にぴったりとくっついていけ、ペースを維持
- 人生論における意味:しつこく頑張れ、食らいついていけ、諦めるな
以上、私の体験では「stick to」はこのように「しつこく、くっつけ」という意味で使われていた印象があります。
英語は難しいかもしれませんが、皆さん「Stick to it」ですよ。