突然ですがあなたは「You deserve it」と言われたことがありますか?
この表現は、その場の状況で全く反対の2つの意味を表す表現なんです。
「deserve」という単語はネイティブスピーカーは非常によく使いますが、日本人英語学習者にとっては、慣れないとなかなか使いづらい単語の一つですね。
そこで今回はこの「deserve」を使いこなすことができるように、深掘りしてみようと思います。
目次
「deserve」の意味
「deserve」には「〜の価値がある、〜に相当する」という意味があります。
自動詞としても他動詞としても使うことができますね。
また「deserve」の語源はラテン語の「deservire」(仕える)です。
「deserve」の「serve」は「service」(サービス)と大部分を共有していますよね。
もともとは「仕えるに値する」という意味で使われていましたが、現代では「値する」という意味だけが残っています。
「deserve」を使った表現
では早速「deserve」を使った表現をいくつかご紹介します。
You deserve it.
冒頭で少し書きましたが、この表現は2つの反対の意味を持っています。
例えば
(昇進して給料が上がったの!)
Wow! I’m sure you deserve it.
(わー!あなたなら当然よ!)
という例ならば「あなたはその良いことに値する」という意味になります。
日本語訳はその時の状況によって変わると思いますが「あなたなら当然だ」や、時には「良かったな!」ぐらいのニュアンスでしょうか。
また、次の例はどうでしょうか?
(浮気して彼氏に振られた)
You deserve what you got.
(当然だろ)
今度は良くないことに対して「あなたはその罰に値する」という意味ですね。日本語の訳では「自業自得」という訳がぴったりです。
さらに
(妻がずっと欲しかった時計をプレゼントしてくれたんだ)
You’re nice husband, you deserve it.
(それだけあなたが良い夫ということなんじゃない?)
という感じでも使えますね。
I (you) deserve to do something
この場合は「〜するにふさわしい、〜する権利がある」というふうに訳すことができます。
(他に良い人がいるよ)
…OK. I deserve to be happy.
(そうだよね。私には幸せになる権利があるし)
(20連勤で働いて明日から休暇だ!)
You deserve to take a vacation.
(それだけ働いたんだから、ゆっくり休んでください)
「deserve」と「worth」の違い
「deserve」と似た言葉に「worth」という言葉があります。ここではこれらの言葉の違いをご紹介します。
まず品詞ですが「deserve」は動詞のみの用法ですが「worth」は形容詞と名詞になりえます。
また、「deserve」は肯定形で良いことに対しても悪いことに対しても使うことができますが、「worth」は一般的に肯定形では単純に「〜の価値がある」という価値を示す言葉ですので、悪いことに対しては使えません。
(昨日会社を無断欠席したら、今日上司がめちゃくちゃ怒ってた)
You deserve it .
(怒られるに決まってるじゃん)
(あんなに綺麗な夕日を見たのは初めてだった。行く価値あるよ)
(彼女はあなたにふさわしくない)