私たちは会話をしている時、何気なく比喩表現を使っています。
例えば、歌番組で紙吹雪が降り注ぐ様子に「雪みたい!」といった感じに、「まるで〜のようだ」という文法は発言の内容をより豊かに表現できるのです。
今回は、この「まるで〜のようだ」の英語の使い方をみてみましょう。
何かに例える時は何という?
冒頭で出てきた「紙吹雪が雪のように落ちてきた」という様子を英語でどのように言うでしょうか。
The confetti fell like snow.
「like」が比喩表現の代表格ですね。
では、「彼女はチーターのように(速く)走った」はどうでしょうか。
また、「like」の他にも次のように表すこともできます。
「as ~ as」の構文、懐かしいですね。
さて、辞書を引くと出てくるもうひとつの文法、「as if ~」はどうでしょうか。
こちらは間違いではありませんが、現地の人が聞くと、とても詩的で硬い表現なのでこの場合、通常は使わないそうです。
つまり、「実際に存在する別のモノ」に例える時は次の2通りが良いようです。
She ran as fast as a cheetah.
本当にそうなのか、それともふりをしているのか?
さて、次は例えるものが「モノ」ではなく、「状況」だった場合をみてみましょう。
まず、「まるで〜のようだ」には2種類のシチュエーションがあります。
Situation A : 事実である。
Situation B : ふりをしている。
例1.「彼女はとても興奮しているように叫んだ。」
- She shouted like she was excited.
- She shouted as if she were excited.
この2文ではニュアンスが少し違います。
①はSituation Aの「事実である。」
つまり、彼女が叫んでいる姿を見て、「彼女は実際とても興奮しているようだ」と感じた時の言い方です。
一方で、②の方はSituation Bの「ふりをしている。」という印象が強くなります。
彼女が叫んでいる姿を見て、「もしかしたら彼女はそんなに興奮してはいないのかもしれないけれど、興奮しているように見せている」と感じた時の言い方になります。
例2.「彼女はまるで大怪我をしているように泣いた。」
- She cried like she was badly hurt. / seriously injured.
- She cried as if she were badly hurt. / seriously injured.
こちらの文章はどちらも、Situation B の「ふりをしている。」という印象が強くなります。
下線部がネガティブな内容の時ほど、その傾向が強いようです。
「実際はそんなに大怪我ではないにも関わらず、まるで痛いふりをしている」と感じた時の言い方です。
ただ、ニュアンスとしては、likeより as if の方がより「ふりをしている」感が強くなるということでした。
ちなみに、会話としてはこのような感じで使います。
B: “I think so too. “ (私もそう思っていたよ。)
“I agree (with you). “
英文法「まるで〜のようだ」のまとめ
「実際に存在する別のモノ」に例える時は次の2通りがよい。
- She ran like a cheetah.
- She ran as fast as a cheetah.
例えるものが「状況」だった場合、「まるで〜のようだ」には2種類のシチュエーションがある。
- Situation A : 事実である。
- Situation B : ふりをしている。
※ like より as if~の方が「まるで〜のようなふりをしている。」のニュアンスが強い。
以上、日常会話でも積極的に使ってみてくださいね。