「No more than」の意味をニュアンスで分かりやすく捉えて解説!

突然ですが問題です。No more thanとNot more thanの違いは何でしょうか?

どちらも似ている言葉ですが実は意味の違いがあります。

「この2つ一体何が違うの?」と、この問題にスラスラ答えられなかったあなたは今回の記事必見です。

ごちゃごちゃになっているNo more thanとその関連語について今回は徹底的に整理していきますよ!

ぜひ最後までお読みくださいね。



基本的知識のおさらい

今回はいろいろな似ている表現が出て来て混乱しやすいと思いますので、英単語のイメージをざっと掴んでおきましょう。

No 強い「マイナス」のイメージ

More than 比較で使われる表現。Moreはより多く、Than の後ろは程度の低いものが入ります。「プラス」のイメージ

Not 弱い「マイナス」のイメージ

Less than 比較で使われる表現。Lessはより少なく、Thanの後ろは程度の低いものが入ります。「マイナス」のイメージ

No more thanの意味

No more thanには「たった〜」という意味と「〜でないのは〜と同じ」という意味があります。

これだけでは分かりにくいと思いますので例文を見ていきましょう。

She is no more than 3 years old.
(彼女はたった3歳だ)

I have no more than 500 yen.
(はたった500円しか持っていない)

この用法の場合はOnlyに置き換えが可能です。ネイティブスピーカーもこの用法の場合はOnlyをシンプルに使う場合が多いと思います。

She is only 3 years old.
(彼女はたった3歳だ)

I have only 500 yen.
(私はたった500円しか持っていない)

ではもう一つの意味を見ていきましょう。

I can no more run fast than a turtle can.
(亀が速く走れないのは私が速く走れないのと同じだ→私は亀のように全然速く走れない)

I understand no more this question than a baby does.
(赤ちゃんがこの問題を理解できないのは私がこの問題を理解できないのと同じだ→私は赤ちゃんのようにこの問題を理解できない)

I can no more speak english than he can.
(彼が英語を話せないのは私が英語を話せないのと同じだ→彼と同じように私も英語を話せない)

この用法は「両方を否定する」または「両方とも程度が低いことを表す」用法です。No=強いマイナス、more than=プラス、なのでマイナス×プラス=マイナスで「否定」の意味になりますね。

No more thanの関連語

◆Not more than

「〜ほど〜でない」という意味。NotはNoよりも弱いニュアンスになります。

I was not more surprised than my little sister.
(私は妹ほど驚かなかった)

I’m not more funny than she.
(私は彼女ほど面白くない)

No more than=「〜でないのは〜と同じ」

Not more than=「〜ほど〜でない」

です。否定の程度が違って来ますね。

◆No less than

「〜と同様に」という意味。覚え方としてはNo=強いマイナス、less than=マイナスなのでマイナス×マイナス=プラス、となり「〜と同様に」というプラスのイメージを表す表現になります。

She likes dance no less than I.
(私に劣らず彼女はダンスが好きだ→私と同様彼女はダンスが好きだ)

He is no less than a singer.
(彼は歌手に劣らない→彼は歌手同然だ)

We had no less than 100 new students.
(100人ほどの新しい生徒が入った)

※no less thanはas many asに置き換えることができます。

=we had as many as 250 new students.

◆Not less than「〜に勝るとも劣らない」

Notなので少し弱めのニュアンスになっています。

She is not less cute than that girl.
(彼女はあの女の子に負けずとも劣らず可愛い=彼女はあの女の子と同じくらい可愛いかそれ以上可愛い)

It could not have cost less than 10000 yen.
(それは1万円に負けずとも劣らない=それは一万円かそれ以上だった=一万円はしたと思う)

まとめ

冒頭で紹介した各単語のニュアンスをしっかり頭に入れて、掛け算の要領で理解すると自ずと答えがプラスのニュアンスなのか、マイナスのニュアンスなのか分かりますね。

例文を何種類も見ていくとだんだんコツが掴めてくると思いますよ!

それではまたお会いしましょう!